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1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? m2019 22/10/29(土) 16:14
Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? Gary 22/10/30(日) 18:51 [添付][添付]
Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? m2019 22/10/31(月) 7:57
Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? Gary 22/10/31(月) 11:25
Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? m2019 22/11/3(木) 7:31 [添付]
Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? Gary 22/11/3(木) 11:07
Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? m2019 22/11/12(土) 8:10 [添付]
Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? Gary 22/11/14(月) 14:57
Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? m2019 22/11/19(土) 10:16
Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? M2019 23/4/23(日) 16:03
Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みは? Gary 23/5/11(木) 17:53

1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕...
 m2019 WEB  - 22/10/29(土) 16:14 -
https://shop.cqpub.co.jp/hanbai/books/14/14981/14981_p102-103.pdf
にある1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みをお読みしましたが、理解できません。
LTsice でシミュレーションをやりたいのですが、コイルの結合定数、インダクタンス、コアの透磁率のデータの開示もなく困っています。
ご助言お願いします。
インダクタンス・メータはありません。SWR計、ディップ・メータ、オシロ(40MHz, 1Gz)はあります。MMANAを操作できます。
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Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バラン...
 Gary  - 22/10/30(日) 18:51 -
m2019さん、通りすがりで失礼します。

▼m2019さん:
>https://shop.cqpub.co.jp/hanbai/books/14/14981/14981_p102-103.pdf
>にある1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みをお読みしましたが、理解できません。
 図6-1を色付けし端子番号をふるとわかりやすくなると思います。

 この図に使われているフェライト・バーは漏れ磁束が多いので、結合係数Kが1よりかなり小さくなると思います。漏れ磁束の少ないトロイダル・コアに巻けば、K=1に近づきます。
 図6-2においてL1、L2、L3を同じ磁束φが通っています。L1、L2、L3は同じ向きに同じ回数巻いてあります。このためL1、L2、L3には、それぞれV1、V2、V3が発生し、その値は同じです。
 不平衡電源につながっているRは信号源抵抗RGです。負荷側のRは負荷抵抗RLです。
 不平衡電源によってL2とL3にはV2+V3の電圧が発生します。負荷抵抗RLにはL1とL2によってV1+V2の電圧が発生しますが、共通電位(端子1)から見るとV1とV2は逆相です。
 こうして不平衡電源の電力が平衡電源に変換されます。
 
>LTsice でシミュレーションをやりたいのですが、コイルの結合定数、インダクタンス、コアの透磁率のデータの開示もなく困っています。
 SPICEライブラリにはバラン・トランスは用意されていないかもしれません。その場合は、二つ以上のインダクタを使って、それらの結合係数Kを指定することで実現できます。
 結合係数は理想的にはK=1です。インダクタンスとコアの透磁率は、シミュレーションしたい対象にあわせて自分で決めることになると思います。
添付画像【1037_fig-6-1-colored.jpg : 46.0KB】
【1037_fig-6-1-colored.jpg : 46.0KB】

添付画像【1037_fig-6-2-colored.jpg : 16.1KB】
【1037_fig-6-2-colored.jpg : 16.1KB】

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Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バラン...
 m2019 WEB  - 22/10/31(月) 7:57 -
こんにちは 
丁寧なご回答をありがとうございます。

中学生の時に、高価なバランを使って宇田・八木アンテナ、DPを作ったときから、このバランと,その後のCQ誌のコモンモード電波漏れの話は謎です。
不平衡電源と見慣れない用語があり、モヤモヤがあるので、しばらく考えて、何がわからないのかを明確化してみようと思います。
(別途、DDD無線さんの丸形コアのバランとモガミ電線さんの資料を読んでいます。)
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Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バラン...
 Gary  - 22/10/31(月) 11:25 -
▼m2019さん:
>中学生の時に、高価なバランを使って宇田・八木アンテナ、DPを作ったときから、このバランと,その後のCQ誌のコモンモード電波漏れの話は謎です。
 同軸ケーブルを使って平衡アンテナに給電すると、コモン・モードの漏れ電流が流れます。ループ系のアンテナは原理的には往路と復路でコモン・モード電流が相殺するから、バラン不要などの記述があったりしますが現実にはアンテナ・エレメントからの電磁波によって給電線にコモン・モード電流が誘起するので、バランは必要といえます。

 バランを省略すると受信ノイズが増えたり、送信時の電波障害がでやすくなったりするのですが、アマチュアの自作アンテナではあまり気にしないと思います。
 でも、業務用だと八木アンテナでもスリーブ・アンテナでもブラウン・アンテナでも、なんらかのバランが必ず入っていてプロ用製品に良識を感じます。

>しばらく考えて、何がわからないのかを明確化してみようと思います。
 バラン方式には基本的なものだけでも何種類もありますので興味深いと思います。積極的に平衡-不平衡を変換するもの、高周波チョークを形成してコモン・モード電流の通過を抑制するもの、物理的に1波長相当ぐらいの大きさで構成して「やんわり」変換するものなどです。

でわ。
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Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バラン...
 m2019  - 22/11/3(木) 7:31 -
▼Garyさん:

親切かつ丁寧にアドバイスと情報をありがとうございます。
自分なりに考え課題もリストしてみましたが、このBBSで扱うには重みのある感じがするので、ここたへんで今後の課題としてサスペンドしようかな、という感じでいます。

努力の足跡として自分で考えた検討中の近似モデルの図を添付します。
同軸ケーブルの外被導体をRLC回路で近似した分布定数回路からコモンモード・ノイズ等の過渡現象を計算できる線形微分方程式が解けないものかなぁ・・・と思っているところです。
それでは。ありがとうございました。
添付画像【1040_dp-ant-system-02.png : 503.9KB】
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Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バラン...
 Gary  - 22/11/3(木) 11:07 -
▼m2019さん:
>このBBSで扱うには重みのある感じがするので、ここたへんで今後の課題として
>サスペンドしようかな、という感じでいます。
 お役にたてなくてすみません。

>努力の足跡として自分で考えた検討中の近似モデルの図を添付します。
 かなり複雑なモデルのようですね。

 バランといえばHiroyuki Naitoさんが書き込まれた下記を思い出しました。
これはコモンモード・チョークによるバランです。

バランのシミュレーション
https://www.rf-world.com/x/bbs/c-board.cgi?cmd=one;no=515;id=RFW2
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Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バラン...
 m2019  - 22/11/12(土) 8:10 -
▼Garyさん:
>▼m2019さん:
> バランといえばHiroyuki Naitoさんが書き込まれた下記を思い出しました。
>これはコモンモード・チョークによるバランです。
>
>バランのシミュレーション
>https://www.rf-world.com/x/bbs/c-board.cgi?cmd=one;no=515;id=RFW2

拝見しました。ありがとうございます。
僕には難しくてわかりません。
中学生の時、バランはたしか7500円と大変高価で、中身はブラックボックスでした。
本件の文献ではかなり安価な部品のようなので、当時の高価な価格は騙されたのかな?と思いました。

高周波抵抗成分が周波数が高くなると大きくなるRFコアの特性から、発熱のRF電力損失が出てくるのが、今回新たに気になりました。

高周波抵抗成分が大きくなると、RLC直列回路の減衰振動の解が、振動の収まるRF正弦波になるような感じがしてきました。

こんくらいでBBSの詰めはそろそろ・・・と。
(鉄損、銅損等、詰めてる文献がみつかりましたが、正直、まだもやもやがあります。)
 Tnx!
添付画像【1042_dp-ant-system-02A.png : 0.7MB】
【1042_dp-ant-system-02A.png : 0.7MB】

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Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バラン...
 Gary  - 22/11/14(月) 14:57 -
▼m2019さん:
>本件の文献ではかなり安価な部品のようなので、当時の高価な価格は騙されたのかな?と思いました。
 送信用はフェライト・コアの電力容量も考慮が必要です.透磁率μが大きいコアは磁気飽和しやすいので,電力容量も小さめです.耐電力に応じて価格も上がると思います.
 また,V/UHF用で送信用に使える広帯域バランは製造しているメーカが少ないので比較的高価です.V/UHF帯だと高価なフェライトが不要なλ/4チョーク型のバランがよく使われますが,広帯域ではありません.
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Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バラン...
 m2019  - 22/11/19(土) 10:16 -
▼Garyさん:
>▼m2019さん:
>>本件の文献ではかなり安価な部品のようなので、当時の高価な価格は騙されたのかな?と思いました。
> 送信用はフェライト・コアの電力容量も考慮が必要です.透磁率μが大きいコアは磁気飽和しやすいので,電力容量も小さめです.耐電力に応じて価格も上がると思います.
> また,V/UHF用で送信用に使える広帯域バランは製造しているメーカが少ないので比較的高価です.V/UHF帯だと高価なフェライトが不要なλ/4チョーク型のバランがよく使われますが,広帯域ではありません.

難しい課題(分布定数回路と波長より十分短い部品回路の混在回路)について、ご助言を頂きありがとうございます。

当方では、簡単には結論が出せなかったため、ほかの方が継続して検討、実験できるように参考資料を示して、一旦closeしたいと思います。

参考文献

[1]『アンテナと測定器の作り方』(CQ出版社,1988年)
平衡と不平衡との変換(広帯域バラン)
https://shop.cqpub.co.jp/hanbai/books/14/14981/14981_p102-103.pdf

[2]電流のエネルギーは電線の外を流れる。
https://www.youtube.com/watch?v=fPGtYudj63E

[3]「電流のエネルギーは電線の外を流れる」という事を知恵袋や識者のWebでよく聞きます。考えて見たのですが何となく分かりそうで分からない事に気が付きました。
https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q14224581499

[4]バランを使用しないとコモンモードノイズが発生する。
https://engineer-climb.com/balun/

[5]同軸線路を用いた平衡不平衡変換回路
https://www.jstage.jst.go.jp/article/itej1954/25/2/25_2_118/_pdf/-char/ja

[6]DDD無線社のドーナツ型フェライトコアのバラン
https://www.ddd-daishin.co.jp/ddd/87-2kw-balun/index.htm

[7]伝送線路 技術資料 モガミ電線様
http://www.mogami.com/paper/

[8]ケーブルの謎 - パズルの世界
http://www.intex.tokyo/puzzle/index.html

[9]ワイヤー・ケーブルの遮蔽(シールド)
http://www.mogami.com/paper/shield/shield-01.html

[10]モガミ電線様HomePage
http://www.mogami.com/index.html

[11] ツイストペアケーブルのノイズ軽減は本当か?
https://www.fbnews.jp/202211/trivia/
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Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バラン...
 M2019  - 23/4/23(日) 16:03 -
▼m2019さん:
>https://shop.cqpub.co.jp/hanbai/books/14/14981/14981_p102-103.pdf
>にある1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バランの仕組みをお読みしましたが、理解できません。
>LTsice でシミュレーションをやりたいのですが、コイルの結合定数、インダクタンス、コアの透磁率のデータの開示もなく困っています。
>ご助言お願いします。
>インダクタンス・メータはありません。SWR計、ディップ・メータ、オシロ(40MHz, 1Gz)はあります。MMANAを操作できます。

編集部様
お世話になりありがとうございます。
LTspice で、0.7uH x 3個、コイルの結合係数K 0.99 0.99 0.99 で
シミュレーションしてみました。
実測での立証確認は現在無理です。

結果:
(1) P102にかかれた3相のコイルで、真ん中のコイルは、左右コイルの両方から電磁誘導をうけ、電圧が0 V にキャンセルされ、
P103に書かれた真ん中のコイルの電圧V=0 となり、書籍の説明と異なる結果になりました。

(2) ダイポールアンテナは、「平衡」にある、とこれまで聞いてきましたが、
MMANAの計算では、 Z = R + j(ωL-1/(ωC)) という集中定数でのインピーダンス特性で書けることになり、「平衡」状態は、どうやらωL-1/(ωC)=0 が成り立つ共振周波数でのみ平衡状態となりで、共振周波数から周波数がずれるほど、不平衡状態(虚数部が0にならない)になる特性が見られることがわかりました。

このため、これまでの平衡:不平衡 変換のバランの特性説明は、本質的に大本から間違いである、とまでは言いいきれないのですが、アンテナ根本でのインピーダンスの虚数部によるRF電流の位相ずれをキャンセルするのが、バランの持っている本質的バランス特性と考えるように解釈しなおしました。

以上、ご検討をよろしくお願いします。
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Re:1:1、50オーム平衡ー不平衡変換バラン...
 Gary  - 23/5/11(木) 17:53 -
 亀レスですみません.難しい解析にチャレンジされているようですね.

▼M2019さん:
>結果:
>(1) P102にかかれた3相のコイルで、真ん中のコイルは、左右コイルの両方から電磁誘導をうけ、電圧が0 V にキャンセルされ、
>P103に書かれた真ん中のコイルの電圧V=0 となり、書籍の説明と異なる結果になりました。
ふと気になったことがあります.下記の書き込みの2枚目の図では,磁束φを一つだけ書きましたが,実際には三つのコイルが相互誘導することによってそれぞれ磁束を発生します.
https://www.rf-world.com/x/bbs/c-board.cgi?cmd=one;no=1037;id=RFW2#1037

 すなわちL1による磁束はL2とL3,L2の磁束はL1とL3,L3の磁束はL1とL2をそれぞれ励磁します.これらをシミュレーションに盛り込んでありますでしょうか?


>(2) ダイポールアンテナは、「平衡」にある、とこれまで聞いてきましたが、
>MMANAの計算では、 Z = R + j(ωL-1/(ωC)) という集中定数でのインピーダンス特性で書けることになり、「平衡」状態は、どうやらωL-1/(ωC)=0 が成り立つ共振周波数でのみ平衡状態となりで、共振周波数から周波数がずれるほど、不平衡状態(虚数部が0にならない)になる特性が見られることがわかりました。
 真の半波長ダイポール・アンテナは,その共振周波数において平衡状態にあるだろうと思います.ただし理想的な話であって,実用上はわずかに不平衡電流が流れるでしょうね.
 余談かもしれませんが,ダイポール・アンテナの入力インピーダンスの値としてよく知られた「73.13+j42.45Ω」は,虚数部があることからわかるように,共振状態のインピーダンスではなく,電気的半波長のときの値をモーメント法で求めた結果だそうです.

>このため、これまでの平衡:不平衡 変換のバランの特性説明は、本質的に大本から間違いである、とまでは言いいきれないのですが、アンテナ根本でのインピーダンスの虚数部によるRF電流の位相ずれをキャンセルするのが、バランの持っている本質的バランス特性と考えるように解釈しなおしました。
 一口に「バラン」と呼ばれるものの動作原理を大別すると,不平衡電流をキャンセルするものと,高インピーダンスによって阻止するものに分かれると思います.本件のバランは前者でしょう.
 前者はインピーダンスが虚数部をもつ場合は,それに応じてバランにも不平衡電流が流れるだろうと思います.細い線を使ったダイポール・アンテナの実用帯域は比帯域でせいぜい0.5%ぐらいでしょうから,その範囲で使うなら不平衡電流の値もたかが知れていると思いますが,いかがでしょうか?
 後者は同相となって流れる不平衡電流を阻止しますが,阻止インピーダンスは有限なので,完全にゼロにはなりません.必要に応じて妥協が必要だろうと思います.
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