RFワールド読者の掲示板U
無線と高周波に関することを中心に、それ以外の話題も含めて、何でも書き込みOKの掲示板です。初めての方もネチケットを守って、お気軽にご参加下さい(^^)/
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editor
- 14/7/9(水) 13:40 -
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RFさん,書き込みありがとうございます.
▼RFさん:
>電流(電気の流れ)は電気の性質を表すものなので、電磁波(電気と磁気の波)が発生している中でも存在する現象なのでしょうか。
電磁波すなわち電波が発生している空間では,その発生に伴う電界や磁界によっても電流が流れます.この電流は回路が閉じていなくとも流れるので,普通の電流とは異なります.この電流は「変位電流」(displacement current)と名付けられています.
電流は電子の流れであり,電流の流れる向きは電子の流れる向きと反対方向と定義されていることをご存じと思います.
電磁波すなわち電波は(高速で連続的に変化する)「電界と磁界の相互作用」によって発生することは,前のご質問にお答えしたとおりです.
変位電流に関しては,雷を例にした下記の解説がわかりやすいかもしれません:
電気理論 なぜそうなるのか(2)
http://www.jeea.or.jp/course/contents/01107/
物理的な解説は,下記あたりが理解しやすいかもしれません:
第10回 内容 ・ 変位電流 ・ マクスウェルの方程式 基本方程式の総まとめ
http://bit.ly/1n69OAg
>それとも、電気の存在が確認される範囲の中に電磁波や電流という現象が存在しているのでしょうか。
電気の存在と,電磁波や電流は別々の事柄です.
電気の実態は「電荷の存在」や「電子の流れ」です.たとえ電流が流れていなくとも電荷が貯まっていれば電気が存在しています.例えば,乾燥した日にプラスチック製の下敷きなどをこすって,頭の上から髪の毛に近づけると,髪の毛がふわりと立ち上がる…こんな実験をされたことがあると思います.このときプラスチック製の下敷きから髪の毛へは「電流が流れていません」が,下敷きには電荷が貯まっているので「電気が存在している」といえます.
以上でいかがでしょうか?