▼ENさん:
>高周波と低周波の違いはいったい何なのでしょうか。
>素人的には同じに思うのですが。
高周波と低周波の違いは「周波数」の高低にあります.
周波数が高いのが高周波,低いのが低周波です.
無線と高周波の技術解説マガジンである小誌「RFワールド」では,およそ低周波といえば耳に聞こえる周波数範囲である20Hzから20kHz(2万Hz)をいいます.ご存じのように“Hz”は「ヘルツ」と読み,周波数の単位です.
一方,「高周波」といえば,耳で聞こえる周波数の上限(20kHz)を越える周波数を意味しています.
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以上が高周波と低周波の違いに関する説明です.
ご質問の主旨は音波と電波の違いであるようにお察ししますので,以下はその違いについての簡単な説明です.
音波は「音の波」です.いうなれば空気の周期的な圧力変化です.毎秒1万回の変化があるなら,10000Hzすなわち10kHzです.同じ10kHzの信号でも,音の波と電気信号の波があります.電気信号の波をアンテナに接続しても,ほとんど伝搬しません.つまり遠くまで届きません.
電波は「電磁波」の略称です.交番する電界と磁界の繰り返し周波数が高まると,遠方まで少ない損失で伝搬するようになり,これを一般に電波と呼んでいます.
日本の電波法では,周波数が30kHz以上,3THz(テラヘルツ)以下のものを「電波」と定義して規制しています.
先の10kHzの信号は低周波の範囲です.そして,10kHzの音波も,10kHzの電気信号も,10kHzの電波もあります.10kHzの電気信号源をスピーカーに接続すれば人間の耳で聞こえるはずです.10kHzの電気信号源にアンテナを接続すると,人間の耳には聞こえない10kHzの電波が発生しますが,繰り返し周波数が低すぎるので,ほとんど伝搬しません.
このように周波数が高いか低いかと,音波か電波かは別物です.
以上でいかがでしょうか?