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[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法 Hiroyuki Naito 18/2/20(火) 16:25

Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法 editor 18/2/28(水) 13:29
Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法 Hiroyuki Naito 18/2/28(水) 19:41
Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法 editor 18/3/3(土) 15:03 [添付][添付]
Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法 Hiroyuki Naito 18/3/14(水) 16:12 [添付][添付]
Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法 Hiroyuki Naito 18/3/15(木) 14:28 [添付]
Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法 editor 18/3/16(金) 14:05
Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法 Hiroyuki Naito 18/3/19(月) 13:58

Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法
 editor  - 18/2/28(水) 13:29 -
 小池先生からのご回答を代行して書き込ませていただきます.

>図4.17の直流オフセット設定用のB10kオームの調整法をご教示ください。
>シミュレーションではとりあえず2.5Vに設定しています。

この可変抵抗は,IQ信号(LPF出力)に直流オフセットを加えるか否かで設定が変わります.
それは変調器側の仕様に左右されます.

私共が製作したハードは,IQ出力を次の二通りで利用することを想定していました.
(1)図4.21の自作直交変調器に供給
(2)AgilentのベクトルSG(E4438C)のIQ入力に供給

このうち(1)は2.5[V]の直流オフセットが必要ですから,「図4.17:直流オフセット設定用B10k」を調整して,LPF出力で2.5[V]の直流オフセットを持つようにします.
図4.17のB50kで設定した利得が変わると,LPF出力のオフセット(=IC1aの1ピンのオフセット)を2.5[V]にするために必要な,IC1aの3ピンの電圧値も変わります.

一方(2)の場合は可変抵抗をGND側に回し切って,オフセット無しの設定とします.
更にベクトルSGのIQ入力は50オームであるため,50オームをドライブできるバッファアンプを挿入して利用しています.
これらはベクトルSGの仕様によるものです.

以上の理由から,IC1aの3ピンの電圧は比較的広範囲に変えられるようにしています.

ちなみに電圧を計測して直流オフセットを調整しても,実機では不十分です.
変調器まですべて通した状態で,スペクトラムアナライザでスペクトルを観測し,キャリアリークが無くなるようにこのオフセットVRを再調整します.
このような調整の際は,送信データをPNパターンではなく"00"やその他固定パターンに設定します.
固定パターンであればスペクトラムが,複数の線スペクトルになりますから(PNでは連続スペクトル),キャリアリークが確認しやすいのです.
これは余談でした.

以上はご質問の答えにはなっていないかもしれません.
後段の事情によるので,これにせよと指示できないのです.
その意味で2.5Vは間違いではないですし,波形の見やすさから言えば0Vに調整してもよいのではないでしょうか.

>また実際の各BTF設定の電圧値も添付しました。精度は2%くらいとよくありませんが、係数が対称になるように設定しました。

ということは現段階では,図4.17のLPFの影響を無視しているということでよろしいでしょうか.
調整や動作確認段階ではそうした割り切りも必要で,我々もそうすることがあります.
以下の説明は,内藤様の目的からそれているのであれば,スルーしてください.

念のためですが,BTFの係数が対称になっていないのは,図4.17のLPFの伝達関数を補正して,ルートコサインロールオフのできるだけ正確な波形を出そうとしているからです.
RCを用いたアクティブフィルタはベッセル特性を採用しても余程次数を上げない限り,そのインパルス応答特性は対称的な波形にはなりません.
チェビシェフやバターワース特性に比べれば,ベッセル特性(或いは最大遅延平坦特性)のインパルス応答波形の対称性は随分良いのですが,図4.17のように5次程度ではまだまだという感じです.
そのようなフィルタを通した上でルートコサインロールオフのような時間軸上左右対称の波形にしなければならない,となるとデジタルフィルタであるBTFに頑張ってもらうしかないのです.
その補正が入った結果としてBTFの係数は対称性が無くなります.

LPFの特性の影響は,ルートコサインロールオフ特性では,確認しづらいかもしれません.
ルートを取り除いた,「コサインロールオフ特性」にBTFを設定すると,コンスタレーションが8つの星(点)を通りますので,その星が滲みの無い綺麗な点になっているかで,フィルタの出来栄えがわかります.
(RFワールドNo.23のp.1,図2)
LPFの影響を考慮しないと,きれいな点になりません.

以上,よろしくお願いいたします.
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Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法
 Hiroyuki Naito  - 18/2/28(水) 19:41 -
▼editorさん:

ご回答ありがとうございました。

(1) 直流オフセット設定については了解いたしました。

(2) BTFの係数設定については、シミュレータのポテンショメータでは精度に
  限界があるし、LPFの影響についてはピンと来なかったのでラフながらも
  対称性だけは確保しておいたほうがいいのではないかと思いました。

  しかし本日シミュレータでVCVSタイプの乗算器を見つけましたので、
  これで係数設定をやってみることにします。

  コサインロールオフ特性のBTFの係数も教えていただければ実際に
  やってみたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
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Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法
 editor  - 18/3/3(土) 15:03 -
小池先生からのご回答を代行して書き込みます.

▼Hiroyuki Naitoさん:
>  コサインロールオフ特性のBTFの係数も教えていただければ実際に
>  やってみたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
内藤様

コサインロールオフ特性のBTF係数をお知らせします.
二種類のファイルを用意しました.
(1) BTF50kΩの設定値(20180302追記)CRO.xlsx
(2) BTF50kΩの設定値(20180302追記)CRO_LPF無.xlsx

上述の(1)はLPFの補正を含んだ係数で,(2)はLPFの補正を含まない係数です.
なお,(2)はLPFの補正を取り除いたので係数が対称的になります.

これらは以前添付した
473_BTF50kΩの設定値(2018追記).xlsx
の中にある「BTF重み係数」というシートを修正することで得られます.

(1)は上記シート内のセルM17からM333を修正します.セルM17の変更は次のようになります.
変更前
=IF(ABS(F17)<$O$2,1,IF(ABS(F17)<$O$3,COS(0.5*PI()/$F$2*(ABS(F17)-$O$2)),0))
変更後
=IF(ABS(F17)<$O$2,1,IF(ABS(F17)<$O$3,COS(0.5*PI()/$F$2*(ABS(F17)-$O$2))^2,0))
これをM333までコピーします.
なお,この際セルO8に設定している遅延も幾らか調整していますが,これは必須ではありません.

(2)はセルO17からO333,P17からP333に設定しているLPFの特性が1になるよう修正して求めたものです.
この場合も,セルO8に設定している遅延を調整していますが,これも必須ではありません.

以上,よろしくお願いいたします.
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Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法
 Hiroyuki Naito  - 18/3/14(水) 16:12 -
▼editorさん:

ExcelのCRO(コサインロールオフフィルタ、LPF補正あり)の係数の計算方法を
参考にして、下記のようにVCVSを定義して可変抵抗器に置き換えました。
10μVまで精度が上がりました。

VCVSの入力(A,B)、出力(V+,V-) AはDFFのQ、BはDFFの~Q、V-はGNDに接続。
V+ = Cn * VMAX / CnMAX + 2.5
= 0.00106 * 0.4*(b-a) /0.31140049 + 2.5 (C1の場合)

i(t)、BTF出力、Ia、Ib、シンボルクロックのシミュレーション波形を
添付します(シンボルクロック毎にπ/4ずつ移相)…i(t)_CRO.png
またq(t)の回路を追加して、i(t)とq(t)を同じスコープ上に表示させました
…i(t)_q(t)_CRO.png i(t):緑 q(t):赤 2.74Vp-p オフセット=0V

次にi(t)とq(t)をX-Y表示させて円を表示させてみます。そのあとIQ変調器の
スイッチングを使ったミキサの動作を確認してみたいと思います。
添付画像【488_i(t)_CRO.png : 307.2KB】
【488_i(t)_CRO.png : 307.2KB】

添付画像【488_i(t)_q(t)_CRO.png : 262.6KB】
【488_i(t)_q(t)_CRO.png : 262.6KB】

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[添付] :488_i(t)_CRO.png (307.2KB)

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Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法
 Hiroyuki Naito  - 18/3/15(木) 14:28 -
▼editorさん:

i(t)、q(t)をX-Y表示させました。点は左回りなのでi(t)がX軸、
q(t)がY軸に割り付けられています。
時間軸表示では緑線がi(t)、赤線がq(t)になっています。

X-Yのスケールは回路シミュレータがスコープの表示範囲に
合わせて勝手に設定するので、1:1に設定できている訳では
ありません。

i(t)とq(t)がt=0からしばらくの間同じ値を取ることに注目して、
X-Y座標の原点からの直線が斜め45度になるよう、目勘でスコープ
の上下の表示範囲を調整している程度です。
添付画像【489_i(t)_q(t)_CRO_XY.png : 317.4KB】
【489_i(t)_q(t)_CRO_XY.png : 317.4KB】

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Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法
 editor  - 18/3/16(金) 14:05 -
Hiroyuki Naitoさん,
 小誌ご愛読ならびに進捗の書き込みありがとうございます.
 うまく動作することを祈念いたしております.

 ご紹介いただいたシミュレータは,細部まで
シミュレーションできるようですね.
 興味深く拝見しております.

今後とも小誌ご愛読のほどよろしくお願い申し上げます.
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Re:[RFW23] Ia,Ibのレベル調整法
 Hiroyuki Naito E-MAIL  - 18/3/19(月) 13:58 -
▼editorさん:

> ご紹介いただいたシミュレータは,細部まで
>シミュレーションできるようですね.

Circuit Simulator AppletというJavascritで記述された電子回路
シミュレータで、Webブラウザ(Chromeがお奨め…IEではマウスの
ホイールに反応しないことがあった)上で動作します。
http://www.falstad.com/circuit/

初期画面の教科書レベルの回路しかシミュレーションできないと
思われたせいかもしれませんが、インターネット上では余り紹介
されていないようです。
私も半信半疑でしたが、デジアナ混在回路で160ヶのDFFとVCVSに
よる乗算器、オペアンプ、電圧源、シーケンスジェネレータの
組合せでもシミュレータは動きました。

シミュレーション結果そのものは保存できないのでプリントスク
リーンで代用しましたが、作成した回路はテキストベースで保存
できます。

使用できる回路ライブラリも標準ロジックをはじめ、コンデンサ、
抵抗、インダクタンス、トランス、トランジスタ、ダイオード、
リレー、オペアンプ、555タイマー、トライアック、ADC、DACと
豊富です。

カスタムロジックという真理値表ベースで設計できて、動作をクロ
ックに同期させたり、出力状態を入力状態に反映させるステート
マシンのような使い方もできる素子も便利です。
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C-BOARD Moyuku v1.01b6